Dartの基本的な演算子
Dart言語には、他の多くのプログラミング言語と同様に、基本的な演算子があります。これらの演算子は、算術、比較、論理などの操作を行うために使用されます。
算術演算子
Dartでは、基本的な算術演算子として以下のものがあります:
+
: 加算-
: 減算*
: 乗算/
: 除算~/
: 整数除算%
: 剰余
void main() {
var a = 10;
var b = 3;
print('a + b = ${a + b}');
print('a - b = ${a - b}');
print('a * b = ${a * b}');
print('a / b = ${a / b}');
print('a ~/ b = ${a ~/ b}');
print('a % b = ${a % b}');
}
単項演算子
単項演算子は、一つのオペランドに作用します。Dartでは、以下の単項演算子があります:
unary -
: 符号反転++
: インクリメント--
: デクリメント
void main() {
var a = 10;
print('-a = ${-a}');
print('++a = ${++a}');
print('--a = ${--a}');
}
これらの基本的な演算子を理解することで、Dartでのプログラミングがより容易になります。次のセクションでは、比較演算子について見ていきましょう。
Dartの比較演算子
Dartには、他の多くのプログラミング言語と同様に、比較演算子があります。これらの演算子は、2つの値を比較し、その結果を真偽値(true
またはfalse
)として返します。
以下に、Dartの基本的な比較演算子を示します:
==
: 等しい!=
: 等しくない>
: より大きい<
: より小さい>=
: 以上<=
: 以下
void main() {
var a = 10;
var b = 20;
print('a == b: ${a == b}');
print('a != b: ${a != b}');
print('a > b: ${a > b}');
print('a < b: ${a < b}');
print('a >= b: ${a >= b}');
print('a <= b: ${a <= b}');
}
これらの比較演算子を使用することで、Dartでの条件分岐やループの制御など、さまざまなプログラムの動作を制御することが可能になります。次のセクションでは、論理演算子について見ていきましょう。
Dartの論理演算子
Dartには、他の多くのプログラミング言語と同様に、論理演算子があります。これらの演算子は、複数の真偽値(true
またはfalse
)を組み合わせて新たな真偽値を生成します。
以下に、Dartの基本的な論理演算子を示します:
&&
: 論理積(AND)||
: 論理和(OR)!
: 否定(NOT)
void main() {
var a = true;
var b = false;
print('a && b: ${a && b}');
print('a || b: ${a || b}');
print('!a: ${!a}');
}
これらの論理演算子を使用することで、Dartでの条件分岐やループの制御など、さまざまなプログラムの動作を制御することが可能になります。次のセクションでは、代入演算子について見ていきましょう。
Dartの代入演算子
Dartには、他の多くのプログラミング言語と同様に、代入演算子があります。これらの演算子は、変数に値を代入するために使用されます。
以下に、Dartの基本的な代入演算子を示します:
=
: 代入+=
: 加算後に代入-=
: 減算後に代入*=
: 乗算後に代入/=
: 除算後に代入~/=
: 整数除算後に代入%=
: 剰余後に代入
void main() {
var a = 10;
var b = 20;
a += b;
print('a += b: $a');
a -= b;
print('a -= b: $a');
a *= b;
print('a *= b: $a');
a /= b;
print('a /= b: $a');
a ~/= b;
print('a ~/= b: $a');
a %= b;
print('a %= b: $a');
}
これらの代入演算子を使用することで、Dartでのプログラムの動作を制御することが可能になります。次のセクションでは、型テスト演算子について見ていきましょう。
Dartの型テスト演算子
Dartには、他の多くのプログラミング言語と同様に、型テスト演算子があります。これらの演算子は、オブジェクトが特定の型であるかどうかをテストするために使用されます。
以下に、Dartの基本的な型テスト演算子を示します:
is
: オブジェクトが指定した型である場合にtrue
を返します。is!
: オブジェクトが指定した型でない場合にtrue
を返します。
void main() {
var a = 10;
print('a is int: ${a is int}');
print('a is! int: ${a is! int}');
print('a is String: ${a is String}');
print('a is! String: ${a is! String}');
}
これらの型テスト演算子を使用することで、Dartでのプログラムの動作を制御することが可能になります。次のセクションでは、条件演算子について見ていきましょう。
Dartの条件演算子
Dartには、他の多くのプログラミング言語と同様に、条件演算子があります。これらの演算子は、一つの条件を評価し、その結果に基づいて二つの異なる値のうち一つを返します。
以下に、Dartの基本的な条件演算子を示します:
? :
: 条件演算子(三項演算子)
void main() {
var a = 10;
var b = 20;
var max = (a > b) ? a : b;
print('max: $max');
}
この条件演算子は、(a > b) ? a : b
の形式で使用されます。ここで、a > b
は評価される条件で、a
は条件がtrue
の場合に返される値、b
は条件がfalse
の場合に返される値です。
これらの条件演算子を使用することで、Dartでのプログラムの動作を制御することが可能になります。次のセクションでは、その他の演算子について見ていきましょう。
Dartのその他の演算子
Dartには、上記の基本的な演算子の他にも、いくつかの便利な演算子があります。これらの演算子は、特定の操作をより簡単に行うために使用されます。
以下に、Dartのその他の演算子を示します:
??
: null合体演算子?.
: null許容アクセス演算子..
: カスケード演算子
void main() {
var a;
var b = 10;
// null合体演算子
var c = a ?? b;
print('c: $c');
// null許容アクセス演算子
var d = a?.toString();
print('d: $d');
// カスケード演算子
var list = [1, 2, 3]
..add(4)
..remove(1);
print('list: $list');
}
これらの演算子を使用することで、Dartでのプログラムの動作を制御することが可能になります。次のセクションでは、Flutterでの演算子の使用例について見ていきましょう。
Flutterでの演算子の使用例
Flutterでは、Dartの演算子を活用して、より効率的なコードを書くことができます。以下に、Flutterでの演算子の使用例を示します。
null許容アクセス演算子の使用例
Flutterでは、ウィジェットのプロパティがnullである可能性があります。そのため、null許容アクセス演算子を使用して、nullチェックを行うことができます。
void main() {
var myWidget;
var width = myWidget?.size?.width;
print('width: $width');
}
カスケード演算子の使用例
Flutterでは、カスケード演算子を使用して、同じオブジェクトに対する複数の操作を一度に行うことができます。
void main() {
var myButton = RaisedButton(
onPressed: () {},
color: Colors.blue,
)..padding = const EdgeInsets.all(8.0)
..textColor = Colors.white;
}
これらの演算子を活用することで、Flutterでのコーディングがより効率的になります。次のセクションでは、具体的なコード例を通じて、これらの演算子の使用方法を詳しく見ていきましょう。